子宮筋腫って切らなくてもいいんだ~子宮動脈塞栓術(UAE)体験記

2013年2月多発性子宮筋腫のため子宮動脈塞栓術(UAE)を受けました。
筋腫と診断されてから手術を経て現在に至るまでの私の体験記録です。
当時の日記やメモ、記憶を頼りに1年たった今ようやくブログにすることができました。
自宅から遠く離れた病院だったのでお出かけ気分も満載!?

2月9日手術当日

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病室に戻ったよ~

病室に帰ってきた~。13時30分くらい?今度は車いすからベッドに移らなくっちゃ。

左足が全く動かないのは回復室でわかっていたので、今度は最初から崩れ落ちないように先生と看護師さんにガッチリ支えられての移動。倒れないように注意していても自分の気持ちとは全然関係なく足が勝手に倒れちゃうからね。なるべく右足が重心になるようにー、と立ち上がったつもり。「うまくいけそ~」と思ったんだけど腰を下ろす瞬間にストンと力が抜けちゃった。おっと~。それでもなんとか自分のベッドに戻れました。

予定では明朝尿管が抜去されるんだけど、田頭先生曰く「このまま左足が全然動かせなければあさっての朝になるかもしれないね。」って。足が動かない=自力で歩けない=トイレに行けないんだから仕方ないよね。

2階に上がるまではそれほどお腹が痛いとは思わなかったんだけど、このころから何となく痛いというか重いというかそんな感じがするような…。事故防止のため病室に戻る30分ほど前からは麻酔ポンプを切っていた(ピーピー鳴っていたのはそれか!)ので麻酔の量が少なくなって痛くなってきたのでしょう、とあとで吉野内先生からお聞きした。なるほど。そういうことだったのか。

このまま様子を見ようかと思ったけど、このあと治まる保証はないし…。ひどく痛くなる前に、試しに麻酔ポンプの追加スイッチを押してみようっと。

麻酔のことについてちょっと説明を。手術前に背中から硬膜外麻酔のチューブを入れていますが、そのチューブの先につながっているのが麻酔ポンプ。このポンプから持続的に一定量の麻酔薬が注入され術後の痛みを和らげているはずなんだけど…それでもどうしても痛みが我慢できない時には麻酔ポンプについているスイッチのボタンを押すと本来なら1時間かけて流れる量の麻酔薬が一気に追加注入され麻酔が深くなり痛みが楽になる、そんな仕組みです。なので、痛みがきつくなったら自分で麻酔ポンプのボタンを押すことである程度痛みを調整できるわけです。
麻酔ポンプ麻酔ポンプ追加スイッチ
黒いのは麻酔ポンプが入ったバッグ。その横にイチゴの編みぐるみ(?)が下げられていて、この中に麻酔を追加するスイッチが入ってます。

 
麻酔ポンプの追加ボタンを押してしばらく経つと楽になったような気がしてきた。痛みが落ち着くと自宅から持ってきたiPodで音楽(関ジャニだったかな~?)を聴いていたが、そのうちにうつらうつらしていたみたい。

麻酔の影響で吐き気が出ることもあるらしいが幸いそんなこともなく、夕方からはお腹がすいて「早く夕食の時間にならないかなあ~。」と食事の時間が待ち遠しかった。病室に戻ってからは特に飲食の制限はなかったんだけど、持参したものを広げることも自分一人でできないし、何だか面倒くさかったからまあいいかなって思って食べ物はパスしちゃった。とにかく夕飯を待とう。

抗生剤だとか造影剤だとか麻酔薬だとか体にいろいろ入れているから早く排出するために水分はしっかりとったほうがいいと言われ、水だけはやたら飲んでいたけどね。ひもじい思いを水でごまかしながらも、外から聞こえる路面電車の音が気になって「電車の音がちかいよー」などと夫にメールしたり。案外余裕あり。

お待ちかねの夕飯の時間

「夜勤のKです!何かあったら呼んでくださ~い。」と元気いっぱいの看護師さんが部屋に顔を出してくれた。交替の時間なんだー、と時間の経過を実感。またいつの間にかウトウトしていたのかな。部屋の中はいつの間にか薄暗くなっている。手の届くところにテレビ、エアコン、室内灯のリモコンを並べていたけど、どうも室内灯は元のスイッチから切られていてリモコンでは点灯しないみたい。17時半頃お待ちかねの夕飯が運ばれてきた。やったー。ついでに部屋の明かりも点けてもらった。

昨晩以来丸1日ぶりの食事は可愛いおにぎりです。左足の感覚がなくて上手く起き上がれないのでK看護師がベッドの横にパイプいすを移動させ手が届く位置に食事をセットしていってくれた。わ~い、わくわくしちゃう。
1日目夕食
(1日目夕食のメニュ)一口おにぎり(5種)、卵焼き、豆乳ゼリー、フルーツ(いちご・キウイフルーツ)、お茶

あんなに待ち焦がれていた食事だったのに、このタイミングでお腹が痛くなる?麻酔ポンプのスイッチを押して痛みをやり過ごす。

そしてようやく食事を口にすることができた。そーっと体を起こしておにぎりをつまむ。ところがいざ食事を始めると…お腹がすいているのにご飯粒がなかなかのどを通らない。あれれ?おにぎりと一緒にお皿に盛りつけられた卵焼きなどのおかずもすごくおいしそうなのに食べられなかった。残念(涙)。

どうにかおにぎり2個と口当たりのいいゼリーとフルーツをいただいてごちそうさま。たくさん残しちゃてごめんなさい。

食事を終えるとうがい用の水と「うがい受け」を用意してもらい、さっさと歯磨きを済ませることにした。寝ころんだままでの歯磨きがうまくできなくて、頑張って完全に上体を起こしてみることにした。重心が後ろの方に行くとそのまま倒れそうになるのでなるべく前屈みになり、左手でテーブルの縁につかまると座っていられる!

夕食もちゃんと座ってから食べればよかった、とちょっと後悔。

長い夜…

19時過ぎの検温で37度4分の微熱。お腹が熱くなってきた。でもこの時はまだ足先などは温かい感じはなく電気毛布継続使用中。

午後からずっと続いている点滴があまり進んでいなくて、K看護師「寝るまでには終わらせましょう。」とスピードを早める。加えて抗生剤の点滴も始まる。21時頃この日の点滴終了。

22時を過ぎていつの間にかテレビを付けたまま眠ってしまっていた。22時30分消灯、就寝。

ところが、いざ寝ようと思うとお腹の痛みが気になってきて…。麻酔ポンプのスイッチを押す。この日は午後病室に戻ってから寝るまでに6回ぐらいスイッチを押した。だいたい2~3時間おきといったところかな。しかし、この寝る前に追加した麻酔は何だかあんまり効いてなかったみたい。なんとか眠りにつこうとしたんだけど…。


寝る前に麻酔ポンプのスイッチを押して1時間ほど経過。お腹がずっと気になる。やっぱり痛い。痛いんだけどもう一度スイッチをしても効かないような気がしてナースコールした。K看護師の「すぐ行きます!」の声にホッとする。病室まできてもらったけれど、結局麻酔ポンプのスイッチを押してもらって麻酔を追加したら楽になった。

そういえば、K看護師は病室に顔を出してくれるたびに「気分悪くないなら寝返りしてね。」と声をかけてくれた。体を動かした方が気持ち悪くならないんだって。ただ、左側が麻酔ききすぎで自由がきかないからどうしてもあおむけか右向きにばっかりになってしまって、K看護師が病室にまわってきた時はいつも同じ向きだったのかもしれない。「左側に向きづらいので…」と話すと「上手くできない方向にはお手伝いするので遠慮なくコールしてね。」って言ってくれた。そんなK看護師に応えるため自分なりにがんばって左に向きを変えていたつもりだったけれど、自分で思っているほど左側には向けていなかったのかも。

だんだん暑くなってきたので電気毛布はオフに。この頃お腹や背中がかゆくなってあっちこっちボリボリかいていた。これも麻酔の影響かなと思ったけど、かゆかったのはこの時だけ。このあとやっと眠りにつけた。

K看護師は夜中どれくらいの間隔で巡回してくれていたのかな?そーっと入ってっきてくれるんだけど、それでも病室の扉が開く音に何回か気が付いた。あんまり眠れてなかったんだろうね。

3時の巡回で「大丈夫です。」と言葉を交わしていたのに、K看護師が病室から出て行ったあと急に苦しくなった。暑くて息苦しい。下腹部が熱くて痛い。お腹の中に真っ赤に焼けた石がドーンと入っているみたいな感覚。子宮が燃えてるのか?そんなわけないか。とにかく麻酔のスイッチを押してみる。靴下を履きっぱなしだったと初めて気が付いた。寝たままの状態で靴下を脱ぎ捨てる。動かない左足には手が届かないので右足を使って無理矢理脱いだ。ドアを開けて空気の入れ換えをしたい衝動にかられる。自力では何もできないし、とにかく息が苦しくてこれはダメだとナースコールする。

「すぐ行きます。」の声に再びホッとする。だけど今回は病室にきてくれるまでの数分がとてつもなく長く感じられた。「お腹痛い?」と聞かれたと思うけど、「お腹熱い、部屋が暑い、息が苦しい、熱い、暑い、苦しい…」と繰り返していただけ。体温を測ってみると熱はたいしたことなくて37度2分。なのにそれ以上に体が熱い。K看護師「電気毛布は?」私「だいぶ前に切ってあります」室温はそんなに高いはずないんだけど…。

「直接薬入れようか」と麻酔のチューブに直接注射をつなぎ麻酔を入れてもらった。それでもまだ全然状況は変わらない。どちら側が痛いかと言えば右の方が痛みが強いので重力で麻酔が右側に行きやすいように体を右向きにすることに。氷枕を頭の下と右脇に抱える。まだお腹が熱くて息苦しいまま。K看護師がお腹と腰をさすってくれる。

「もう一回押そうか」30分ぐらい経ったところでもう一度麻酔ポンプのスイッチを押してもらった。背中にツーッと冷たい感覚があり、スッと冷めたような気がした。それからはそのまま朝方まで眠ることができた。

次に目が覚めた時は、夜中のような熱さや苦しさはなくてお腹の痛みだけ。麻酔の追加スイッチを押して再びうとうと。

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プロフィール

はおん

ディズニーと手作りが大好きなヒツジさん。
事務系のお仕事してます。

2012年10月子宮筋腫発覚
2013年2月子宮動脈塞栓術(UAE)を受ける。
UAEを受けた時、45歳。

ヒツジさんの夫、ウシさん・ヘビさんの娘2人と
石川県中央部で生息中。

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