左足が全く動かないのは回復室でわかっていたので、今度は最初から崩れ落ちないように先生と看護師さんにガッチリ支えられての移動。倒れないように注意していても自分の気持ちとは全然関係なく足が勝手に倒れちゃうからね。なるべく右足が重心になるようにー、と立ち上がったつもり。「うまくいけそ~」と思ったんだけど腰を下ろす瞬間にストンと力が抜けちゃった。おっと~。それでもなんとか自分のベッドに戻れました。
予定では明朝尿管が抜去されるんだけど、田頭先生曰く「このまま左足が全然動かせなければあさっての朝になるかもしれないね。」って。足が動かない=自力で歩けない=トイレに行けないんだから仕方ないよね。
2階に上がるまではそれほどお腹が痛いとは思わなかったんだけど、このころから何となく痛いというか重いというかそんな感じがするような…。事故防止のため病室に戻る30分ほど前からは麻酔ポンプを切っていた(ピーピー鳴っていたのはそれか!)ので麻酔の量が少なくなって痛くなってきたのでしょう、とあとで吉野内先生からお聞きした。なるほど。そういうことだったのか。
このまま様子を見ようかと思ったけど、このあと治まる保証はないし…。ひどく痛くなる前に、試しに麻酔ポンプの追加スイッチを押してみようっと。
麻酔のことについてちょっと説明を。手術前に背中から硬膜外麻酔のチューブを入れていますが、そのチューブの先につながっているのが麻酔ポンプ。このポンプから持続的に一定量の麻酔薬が注入され術後の痛みを和らげているはずなんだけど…それでもどうしても痛みが我慢できない時には麻酔ポンプについているスイッチのボタンを押すと本来なら1時間かけて流れる量の麻酔薬が一気に追加注入され麻酔が深くなり痛みが楽になる、そんな仕組みです。なので、痛みがきつくなったら自分で麻酔ポンプのボタンを押すことである程度痛みを調整できるわけです。
黒いのは麻酔ポンプが入ったバッグ。その横にイチゴの編みぐるみ(?)が下げられていて、この中に麻酔を追加するスイッチが入ってます。
麻酔ポンプの追加ボタンを押してしばらく経つと楽になったような気がしてきた。痛みが落ち着くと自宅から持ってきたiPodで音楽(関ジャニだったかな~?)を聴いていたが、そのうちにうつらうつらしていたみたい。
麻酔の影響で吐き気が出ることもあるらしいが幸いそんなこともなく、夕方からはお腹がすいて「早く夕食の時間にならないかなあ~。」と食事の時間が待ち遠しかった。病室に戻ってからは特に飲食の制限はなかったんだけど、持参したものを広げることも自分一人でできないし、何だか面倒くさかったからまあいいかなって思って食べ物はパスしちゃった。とにかく夕飯を待とう。
抗生剤だとか造影剤だとか麻酔薬だとか体にいろいろ入れているから早く排出するために水分はしっかりとったほうがいいと言われ、水だけはやたら飲んでいたけどね。ひもじい思いを水でごまかしながらも、外から聞こえる路面電車の音が気になって「電車の音がちかいよー」などと夫にメールしたり。案外余裕あり。